耶馬サイクリングロード に行ってきた。

ようやく新職場にも慣れて,引っ越し疲れのリフレッシュの余裕も出てきた。ここはひとつ,日経新聞でナンバーワンにかがやいた,「メイプル耶馬サイクリングロード」(耶馬渓サイクリングロード)に行ってみることとする。旧耶馬渓鉄道の廃線跡を,そのままサイクリングロードにした,全長37キロのコースである。

福岡からだと中津へはクルマで120キロ。東九州自動車道,椎田道路を使えば,楽である。

今回は,

中津駅〜15キロ〜青の洞門〜11キロ〜サイクリングターミナル〜11キロ〜コアやまくに

の最初の2区間を走る予定である。

これは,中津駅から5キロほどの地点。

東九州短期大学の付近から南南東方向に続く片側1車線道路の右手(耶馬渓に向かって)が,おそらく旧鉄道跡。緑ヶ丘中学の付近で,おおきく南南西にカーブする。この中津駅〜青の洞門のあいだの15キロ区間はなぜか敬遠されることが多いようだが,駅から5キロ程度をしばらく我慢すれば,このように美しい道が整備されているので,おすすめである。桜並木なので,春は美しいことだろう。
   
自転車道は,上記の片側一車線道路の右側だが,国道10号線とクロスするあたりで,左側へ。

島,中土田,野路(国土地理院「ウォッちず」参照)という字の付近から,このような風景が広がる。自転車専用のすばらしい道である。中津駅〜青の洞門区間をパスするのはもったいないのである。
野路,鮎帰の区間には,なんとこのようなトンネルも。もちろん,自転車専用。鉄道ファンも喜びそうだ。
夏場は,涼しいのである。なんと贅沢な道だろう。
  鮎帰をすぎると,交通量の多い車道と平行して走る。本耶馬渓町樋田付近は市街地走行だが,山国川とクロスするあたりで,いきなり右手にレンガの橋が見える。

青の洞門の手前のオランダ橋である。なんとも味わいのある構造である。

中津方面から橋を渡って向こう岸には,手作りパン屋さんがある。オランダ橋をながめながら,お店の隣のオープンデッキのスペースで,牛乳パックのカフェオレとパンを食べる。 
青の洞門のあたりは,観光地でもあり市街地走行で味気ないが,3キロほど我慢すれば,このような美しい道が始まる。写真は,賢女ケ嶽の正面あたり。土手には,青いアザミ thisles が咲いていた。
耶馬渓鉄道,平田駅の跡が残っている。
出ました,鉄橋跡。この風景で自転車専用なのである。

地域の中学生たちがなにげに通学に利用していたが,きっと大人になって,「贅沢な風景だったなあ〜」と気づくに違いない。


写真は無いが,サイクリングターミナルには,クロモリのロードバイクも置いてあった。宿泊施設も地味だが,落ち着く感じであり,次回は利用したい。今回は,偵察をかねた初回チャレンジにつき,中津駅〜サイクリングターミナルまでの,15+11キロを往復するにとどめ,ここで折り返し。

食事は,中津市役所支所の正面の,「喫茶ワールド(オークラ)」にする。ホワイトスパがおいしかった。

帰りは,下り基調につき,楽ではあったが,往復で52キロの計算となる。黄砂と多忙のせいで鈍(なま)った体には相当応えた。帰りの45キロあたりで,意識朦朧になってしまい,工場の駐車場で一休み。前半の汗でベタベタしていたので,寒さを感じなくなっていたようだ。夏場でも低体温症には気を付けないといけない。

杉林の道。爽快である。
帰りはトンネルの中が寒く感じる。
良い道だ。
青の洞門。



なぜかネット上にポジティブな情報の少ない耶馬サイクリングロードであるが,「しまなみ海道」に匹敵するサイクリングロードであること間違いなし。「しまなみ海道」には,橋の通行料金として100円程度の料金箱が数カ所あったが,個人的にはドネーション感覚でチャリーンと,払うほうも心地よかった。

耶馬サイクリングロードも舗装の補修費用とかもあるだろうし,財政難の自治体まかせでは,やがて荒れ果ててしまいかねない。そうなる前に,ドネーションで良いので,数百円目安の料金徴収をしてはどうでしょうか。平田駅あたりに,切符回収箱に模して,有志への募金箱を置いてみるなど。これだけすばらしい自転車専用道路の維持費用を喜んで負担するサイクリストは多いと思う。